因果関係の認定に際して「あるかもしれない」との文言だけの診断書でも障害年金は認められるのでしょうか

Q:私は平成〇年〇月に神経膠芽腫(脳腫瘍がん)を発病し、その後遺症で器質性精神障害にて障害厚生年金3級の年金を受給している者です。
具体的な障害は記憶障害、遂行障害、言語障害等です。障害認定日ははっきりと覚えていないですが、いずれにしろ地方公務員なので支給開始は平成〇年×月以降だったと思います。
経緯としては、昨年△月あたりから右脹脛の感覚が鈍く、バスや電車での揺れに対して踏ん張ることができなくなっております。また歩行が多少困難になり、長距離の場合は杖をついています。
この旨を地方職員共済の職員に伝えたところ、神経膠芽腫と因果関係があるなら等級が上がるかもしれないと言われました。昨日主治医に右脹脛の感覚が鈍い旨を伝え、神経膠芽腫との因果関係があるかと尋ねたところ、原因となる部位にガンマナイフを照射したため因果関係がある「かもしれない」と言われました。
地元の整形外科で診てもらうように言われましたが、ヘルニアその他が原因ではないとの診断はされると思いますが、おそらく脳外科医でもわからないため因果関係があるとは言い切れないと思います。
そこで質問ですが、因果関係の認定に際して「あるかもしれない」との文言だけの診断書でも認められるのでしょうか。また、手続き等で注意すべき点もあれば併せてお教えください。

A:

お送りいただきましたご相談内容を拝読させていただきました。

障害年金の等級認定を受けた後に、認定をうけた傷病が悪化した場合は、〇〇様がご認識されていらっしゃるとおり、等級の改定(例:3級⇒2級)を求めることができます。
(これを「額改定請求」といいます)

あくまでも認定を受けた傷病、つまり同一の傷病が、何らかの形で悪化して日常生活や就労に現状よりもさらに影響が出るようになった場合に認められる、という趣旨のものです。

ただ、ご相談内容にもありました通り、等級認定を受けた後に出てきた症状が、もともとあった傷病と明確に関連があるのかどうかが医学的にも明確でないケースも当然ありえることになります。

新たな症状が、もともとあった傷病と明確に関連づけできない場合、年金機構や公務員共済などの保険者側のスタンスとしては、「関連を認めない」という決定に至ることが多いと感じています。

〇〇様とは違う傷病ですが、私も他の依頼者様のケースで似たような事案を複数取り扱ったことがありますが、最初の請求ではほとんど(すべてに近く)の事案で額改定が認められず、不服申し立てをへて最終的に認められた事案がいくつかある、というのが実情です。

医師の診断として、「因果関係が『あるかもしれない』」ということは、裏を返すと「ないかもしれない」ということになります。つまり、関連が明確に認められない場合は、ひとまずは改定を認めない、という取り扱いになっていくものと考えられます。

したがって、今回のケースで額改定を請求するにあたっては、診断書に明確が関連がある旨の記載が必要になるだけではなく、たとえば医学的な文献や専門医の見解などの補強資料も併せて用意することで、「同一傷病の悪化である」との主張をしていかなければ、額改定の認定を受けることは難しいと申し上げざるをえませんし、ここまでやっても額改定の認定が受けられないことも十分に考えられます。 こうした点も踏まえて、主治医の先生とご相談されてみてはいかがでしょうか。

あまりお力になるご回答ができず誠に心苦しいのですが、なにがしかのご参考になれば幸いに存じます。

以上、取り急ぎご回答申し上げますが、さらに詳細なご相談をご希望の場合はご面談の機会をいただきました上で、これまでの治療の経緯や日常生活の状況、就労の状況などにつきまして詳細をお聞かせいただき、受給認定の可能性や今後の進め方などの方向性をお知らせさせていただいております。

ご希望の日程をご提示いただければ、当方の日程と調整しご面談の日時を決めさせていただいております。

この初回のご面談につきましては、原則として料金を頂戴しておりません。

また、面談したからといって当事務所にサポートの依頼をしなければならない、ということもございませんのでご安心ください。

外出が辛い、人混みが辛いなどのご事情がある場合は、お客様のご自宅やご自宅近隣でご都合のよろしい場所での出張相談も承っておりますのでご検討ください。

何卒よろしくお願い申し上げます。

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